今回ご紹介するのは、それぞれの世帯のプライバシーがきちんと守られ、安心して暮らせる、お洒落な集合住宅です。各住まいには小さな中庭も設置されていて、戸建て住宅のようにリラックスした気分で過ごせることが大きな特徴となっています。コンパクトでも中庭のあるコートハウスで暮らしてみたいと思っている方や、集合住宅でも落ち着いて住まえるような住空間に憧れている方には、ぴったりの家と言えるでしょう。このプロジェクトを手掛けたのは、大阪を拠点に活動している株式会社 藤本高志建築設計事務所。建物は一体どんな様子になっているのでしょうか?さっそく詳しく見て行きましょう!
写真:冨田英次
こちらの住まいは3世帯が暮らせる賃貸の集合住宅なのですが、戸建てのような住みやすさを目指して計画されています。一般的に集合住宅となると、個性のないつまらない外観の家を思い浮かべるかもしれません。ですが、建物の外壁には部分的に格子が設置されているなど、ファサードにアクセントを持たせた印象的な外観となっています。
この建物は3世帯が隣り合う集合住宅でありながら、それぞれの住戸には囲まれた中庭空間を設けた、いわゆるコートハウスとなっています。各戸の接する部分が少なくするような形で計画されているため、各住戸がそれぞれのプライバシーを確保し、中庭では屋外の開放感や明るさを感じながら暮らすことができます。また建物のアプローチ部分にはきちんと植栽やライトアップも施され、夜はこのように雰囲気のある佇まいで、住人を優しく迎えてくれます。
【中庭については、こちらの記事でも紹介しています】
こちらは3戸ある住まいのLDKのうちの一つの様子です。壁やキッチンにはグリーンが施されており、住空間に色が加えられています。リビングの2面には大きな窓を設置し、中庭スペースがその窓に囲まれるように設けられているのも特徴といえるでしょう。これによって中庭にも室内との一体感が生まれ、また生活のプライバシーも守られますね。さらに格子もあるので、採光やプライバシーだけでなく防犯の面でも安心して過ごすことができます。
▶「住まいの写真」ページでは様々な種類のリビングを紹介しています。◀
※ リビングの写真ページ
こちらは2つ目の住戸のLDKです。先ほどの家は壁の一部やキッチンにグリーンが使われていましたが、こちらの住まいでは赤がポイントカラーとして採用されていて、シンプル&ナチュラルな室内空間に強いアクセントをプラスしています。LDKに面してコンパクトな中庭があるのは他の住戸と同じで、大きな開口部からは外光が注ぎ込み、明るく華やかな住空間となっています。
こちらは3番目の住まいのLDKの様子。LDKがワンルームの様になった先の2つの例とは少し違って、この家のLDKの中央には引き戸が設置されていて、必要な時に空間を2部屋に仕切ることが出来ます。また奥まった位置にコンパクトなキッチンがあり、その上部にはロフトが設けられており、限られたスペースを効率的に利用している作りも特徴となっています。
複数の世帯が住む集合住宅となると、一戸建てとは異なるスタイルの建物となることが多いでしょう。例えば、住まいに個性を持たせることは簡単ではありません。また解放感を感じさせるような空間構成にするも簡単ではないでしょう。ですが、こちらの建物では各戸の住空間に彩を与え、また外観に特徴を持たせるなど個性を持った住まいとなっています。それだけでなく中庭が解放感を生み出し、そして明るい住空間を生み出しています。そのため本住宅は集合住宅であるにもかかわらず、まるで戸建てに住むような暮らしを可能にしてくれるのです。
▶homifyで建築家を探してみませんか?無料で使える募集ページで見つけましょう!◀
※ 理想の建築家を見つけるための建築家募集ページ