マルチカラーをバランスよくインテリアに取り入れる方法

A.Imamura A.Imamura
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マルチカラーと言えば、Louis Vuittonのマルチカラーが思い出されます。このマルチカラーのパターンは、サーモグラフィの色合いからインスパイアされたもので、デザインには合計33色もの色が使われているそうです。未来的でアクティブな印象を与えるLouis Vuittonのマルチカラーデザインですが、このようなカラーコーディネートをインテリアに取り入れるにはいくつかのポイントを知っておく必要があります。今回は、三色以上を使うマルチカラーの配色方法をご紹介していきます。

マルチカラー使いの前に知っておきたい色の基本

マルチカラーのカラーコーディネートを始める前に、色の基本を知って大きましょう。色には、色相、明度、彩度の三つがあります。色相とは色みの違い、明度とは明るさの違い、彩度とは鮮やかさの度合いを指します。良く使われる「トーン」という言葉は、明度と彩度を組み合わせたものを指します。


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色相環を知ってマルチカラーを使いこなす

マルチカラーをインテリアに取り入れる前に、一度、色相環を見てみましょう。色相環とは色相を環状に配置したもので、色を体系化する時に用いる方法の一つです。色相環で相対する位置にある二色は補色の関係といいます。


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統一感を演出できる「モノトーン配色」

色相環を利用したは配色方法を見ていきましょう。「モノトーン配色」は、同じ色相の明度違いの色で組み回せることで統一感を出す配色方法です。こちらのインテリアの中央の椅子は、同じグレー色相の明度の違いで揃えられておりまとまりが出やすいので使いやすい配色です。


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バランス感をつくれる「トライアド配色」

トライアド配色は、色相環を正三角形で位置した色で配色する方法です。こちらのインテリアのカーラーコーディネートは、印象的な濃いブルーのソファを基本にして、正三角形で繋がる黄色と赤をクッションで取り入れています。トライアド配色は、バランスが良くしあがりトーンによって賑やかな印象を与えることができます。

トライアド配色で三色カラー使いでもバランスよく

赤・青・黄は色の三原色でトーンによってはビビッドに仕上げることができます。こちらはそんな三原色をトライアド配色によってバランスよく落ち着いた印象に仕上げたリビングルーム。それぞれの色の分量や場所がしっかり計算されているのでバランスよく落ち着いた印象に仕上がっています。

取り入れ易い「グラデーション配色」

グラデーション配色は、色相が近いものを組み合わせる配色方法です。色相環が近いもの、同じ色相で明度や彩度でグラデーションにする方法です。こちらのインテリアは、ソファ背もたれのカラーをグラデーション配色で取り入れています。色によるリズム感をインテリアに与えながらも乱雑な印象になりません。

グラデーション配色がくすんで見える場合は?

グラデーションに美しい色を選んだのに、なぜか中央がくすんで見える場合は、選択した二つのカラーを結ぶ線が色相環の真ん中を通過しているのが原因です。特に壁や大きな面にグラデーション配色を使う場合はこの点に注意してみましょう。

グラデーション配色と幾何学でアクセント

こちらは幾何学模様とグラデーション配色を組み合わせて空間にアクセントをつくるインテリアコーディネート。壁から床に繋がる幾何学模様でダイナミックでリズム感のある空間アクセントを加えています。

カラフルな印象をつくる「テトラード配色」

テトラード配色は、色相環を正方形で4等分した位置にある色で配色する方法です。「テトラ―ド」という言葉は、四つで一組という意味です。この配色方法は、2組の補色の組み合わせができるので、インテリアがカラフルで賑やかな印象になります。

調和がとれた優しいコントラストをつくる「スプリット・コンプリメンタリー配色」

こちらの落ち着いた青でまとめられたインテリアにはスプリット・コンプリメンタリー配色が使用されています。このスプリット・コンプリメンタリー配色は、基準色とその補色の両隣に位置する2色を組み合わせる方法です。補色の関係ほど強くならず、調和がとれた印象になりコントラストを少し柔らかく見せることができます。

お互いの色が目立つ「ダイアード配色」

ダイアード配色とは、色相環の反対側にある補色を組み合わせる方法です。例えば、赤と緑、紫と黄色など、互いの色を目立たせたいときに利用します。こちらのインテリアは、カウンタースツールにダイアード配色を規則的に取り入れることによってリズム感やはっきりとした印象を与えています。

ダイアード配色でインパクトのある空間

こちらは赤のソファと緑の本棚が印象的なコントラストをつくる部屋。シンプルな部屋の配置ですが、ダイアード配色によって強いインパクトを与えています。この配色方法は、コントラストが強く不快な印象を与えるデメリットがあるので色の分量には注意が必要です。

配色によってゾーニング

色相環を使った配色方法を知った後は、このカラーコーディネートを有効に使ってみましょう。例えば、補色を利用したダイアード配色などを使って大きな空間のゾーニングを視覚的につくることもできます。

色の重さを意識する

明度が高く明るい色は軽く感じ、明度が低く暗い色は重く感じられます。この特徴を活かして、床面には安定感を感じる明度を選びましょう。また逆に、天井や上部の壁には軽く感じる色を配色することで圧迫感を感じにくくなります。

進出色と後退色を知っておく

トーンによる奥行感というものが存在します。暖色系は「進出色」と言われ、近くにあるように見えます。一方、寒色系は「後退色」として遠くにあるように見える色と言われています。例えば、暖色系の壁はせり出して見えるので部屋が狭く感じることも。一方、寒色系の壁は奥まって見え部屋を広く感じることができます。

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