水槽配置はどこにする?

Y. Y. Y. Y.
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水槽で魚を飼育・鑑賞を楽しむという習慣が定着したのは、日本では江戸前期、西欧では18世紀と言われています。しかし当時は大変な贅沢品であり、豪商や王侯貴族の娯楽でした。その後、一般市民にの間でも、ペットとして魚を飼う習慣が広まり、今日に至ります。美しい魚たちがゆらゆらと泳いでいる様子はずっと眺めていても飽きることがなく、何世紀もの間愛されてきたという事実にもうなづけますね。
そしてアクアリウムは、裕福な人たちの娯楽であった時代から、天井に取り付けたガラス製のお大きな水槽の中に金魚を泳がせたり、金魚玉と呼ばれるガラス製の球体の入れ物に金魚を入れて軒先に吊るしたりと、インテリアのアイテムとして取り入れられてきました。そんな室内装飾品として役割も果たすアクアリウム。今回の記事では、水槽配置の様々なアイディアをご紹介したいと思います。

壁にはめ込む

ロンドンの建築家、AQUARIUM ARCHITECTUREはが設計を手掛けたこちらのお住まいでは、リビングの壁に水槽が埋め込まれた形になっています。室内を薄暗くしてみると、まるでスクリーンでも眺めるかのような、不思議な雰囲気に。美しくレイアウトされた石や水草の間を、色とりどりの熱帯魚たちが泳ぎまわる様子には、大いに癒されそうですね。向こう側の部屋が少しだけ透けて見えるのも面白い構造です。

キッチンの目隠し

こちらの水槽は、キッチンとダイニングの間仕切りでしょうか。シンクの目の前にアクアリウムが設置されたることによって、キッチンがまるでバーのようなお洒落な印象に。シンクはキッチンの中でも煩雑になりやすいので、アクアリウムがちょうど良い具合に目隠しとなっていますね。それでいて向こう側に座っている人の様子も見えるので、便利なアイテムです。

空間を仕切る

壁を使う以外に、オープンフロアのスペースを仕切る方法は色々ありますが、水槽もその一つ。こちらのお住まいは、手前がリビング、左奥が階段、奥の部屋との境目にもドアや壁のような仕切りがなく、開放的な空間が楽しめる造りになっています。そして、リビングと階段スペースやロビーとの間に水槽が置かれることによって、空間の仕切りが暗示されています。色彩のバランスもよく、白やグレーを基調とした空間に、アクアリウムの水槽を含めた緑のバリエーションが素敵ですね。

モダンなダイニングを演出

レストランやカフェなどで大きなアクアリウムが設置されていることがありますが、色とりどりの魚たちが泳ぐ様子を眺めながら、ゆったりとした食事の時間を過ごすのは最高に贅沢ですね。こちらの水槽配置場所はダイニングルーム。青い水槽と黄色い家具のコントラストがスタイリッシュで、モダンな印象です。照明も最小限にとどめられ、アクアリウムをより愉しめる仕組みになっていますね。

採光の演出

東京のリノベーション会社、灯和屋(株式会社シェアスタイル)が手掛けたこちらのお住まいは、築35年の物件を振る民家風にリノベーションしたもの。100年以上経過したケヤキ、栗、杉などの無垢材を随所に使用した、趣のあるお家です。中でも注目したいのがこちらの、宙に浮かんでいるかのような水槽。ダイニングとリビングの間に設置された水槽は、採光を水の反射で行うという演出に役立っています。伝統的な造りの家と新鮮なアイディアとの調和が見事に成功した例ですね。

緑を愉しむ

魚たちだけでなく、水生植物も楽しめるのがアクアリウムの魅力。観葉植物の一つとして、インテリアに取り入れたいという方も多いのでは?松島潤平建築設計事務所が改修デザインを手がけたのはこちらのスタイリッシュなお住まい。コンクリートがむき出しの室内は無機質になりがちですが、観葉植物や、アクアリウムを取り入れることにより、「活きた」空間に仕上がっていますね。

写真:Kenta Hasegawa

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