モダンな家の玄関にはどんなものがありますか?

Mi Seiler Mi Seiler
Casa Ponta, Biazus Arquitetura e Design Biazus Arquitetura e Design Modern home
Loading admin actions …

家を建てるとき建築家は何を考えるのでしょうか?特に施主がモダンな家を望んだ場合、独創的なデザインだけでなく素材や色にまでその設計力が要求されます。そして特に玄関はモダンな家のファサードにとって重要なポイント。では、どんな魅力的なデザインがあるのでしょうか?

素材の魅力を引き出す

モノトーンのファサードがスタイリッシュなこちらのモダンな家はSAKURAYAMA-ARCHITECT-DESIGNが手掛けました。アトリエ併用の住居なので正面玄関の他にも出入り口があります。印象的なのは石の使い方。重厚なイメージの石を壁に使うと、時に冷たい印象になることがあります。しかし、ここでは他の壁に使われている白を軒裏天井にも使うことでバランスが良くなり、石からは品の良さだけが伝わります。白、ダークグレーの量の比率が巧みに計算されているからこそ、素材の魅力を引き出すことができます。

ドアの素材を天井まで延ばす

高さ強調したデザインのこちらの家、屋根の形も個性的ですがやはり目を引くのは玄関です。扉の素材を2層分の高さに使い、意図的に“出入り口”としての存在を控えめにしました。まるでファサード全体が“玄関”とでもいうようなデザインです。設計を手掛けたのはブラジルのMB ARQUITETURA E DESIGN。多くのモダンな家を設計していますが、インテリアにもセンスの良さが光ります。

引き算の美しさ

大きな庇に守られるように凛とたたずむ玄関を持つこちらの家は、家山真建築研究室が手掛けた「東山の家2」です。この家の建っている土地は準防火地域に指定されているため、いろいろな規制を考慮して設計されています。例えば、玄関の印象的な木製の格子戸も大きな庇と防火壁を作り隣家との距離を3メートル以上取ることで可能にしました。ファサードには小さな窓が二つだけという極めてシンプルなデザインですが、この玄関の存在が引き算の美しさをさらに引き立ててくれます。規制というものは時に素晴らしいデザインを生むきっかけになるという事を改めて教えてくれますね。

玄関を隠したファサード

写真からはどこが玄関だかわからないこちらのモダンな家は韓国から。家そのもののデザインも目を引きますが、一階部分の個性的なエレメントがアクセサリーのように家のファサードを引き立てています。もちろんこのエレメントは外からの視線を遮る効果もあります。

違う素材のコントラスト

モダンな家には大きく分けて2通りあるのではないでしょうか?一つはインパクトのあるデザインに主張が見られるもの、そしてもう一つは究極なまでシンプルにしてディテールにこだわりを持つもの。こちらの写真の家は間違いなく後者のモダンな家です。それぞれが違う意味を持った窓と二つの素材を組み合わせた玄関が真っ白いファサードとコントラストを作り、まるでモダンアートのような表情を見せています。

窓との調和

窓の配置が印象的なこちらのモダンな家はARCHITECT SHOW CO., LTDが手掛けました。3つの箱で構成されているこのモダンな家の玄関は、中央のグレーの箱に小さなもう一つの箱がくっついているようにも見えます。玄関の開口が他の窓とバランスよく調和しているのも見逃せないポイントです。この家のインテリアはファサードで使われている3種類の色を同じく使っていますが、外から中へ、中から外へ、すべてが繋がっているように感じられます。

写真:Ikuma Satoshi

Need help with your home project?
Get in touch!

Highlights from our magazine