趣のある癒しの空間、古民家風の住宅

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今後100年を見据えて・・江戸末期古民家屋敷再生, 環アソシエイツ・高岸設計室 環アソシエイツ・高岸設計室 Asian style dining room
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昨今、その価値が再び評価されてきている日本の伝統建築。古民家とは、戦前または大正時代に建造された住宅を指すことが多いようです。日本人のアイデンティティとも深く結びついている古民家には、趣と癒しを感じさせる建築の仕組みがそこかしこに施されています。

築150年、愛着のある建築

慶応3年以前に建てられた民家を再生、増築したこちらの住宅。低い天井を外し丸太を露出させることで、本来持っていた空間の豊かさを吹き抜けによって表しています。照明はモダンなトップライトに変更し、古い部分と新しい部分を対比させることで時間の経過を形として残しています。古い部分材料や独特の丸太の形は、見る人に住宅の長い歴史を感じさせ、雰囲気の良いアンティークな味を出しています。長く使われていた住宅を無理なくリフォームし、建物に対しての愛着を感じさせるような仕上がりになっています。

土間のある玄関

伝統的な日本建築の要素を日常に取り入れたらどうなるでしょうか?例えばこちらの住居では、玄関に土間を取り入れています。ミニマルながらも三和土と小窓を備えた、和を感じさせる空間です。木の木目や色使いはとことん和風に渋く仕上げ、遊び心がありながら落ち着いた雰囲気を醸し出しています。すのこ状に組まれた階段と仕切りは丁度よく採光を調節し、同時に風通しの良さを感じさせてくれます。

江戸末期の古民家を再生

環アソシエイツ・高岸設計室は、江戸末期の代々受け継がれてきた古民家を今後100年を見据えて再生しました。座敷や広縁は従前そのままに、キッチンやダイニング、リビングルームは古い木材を生かしたモダンな空間に仕上げています。幅の広い母屋の構造を生かした吹き抜けは、開放感と共に、味のある木材が歴史と趣を感じさせてくれます。吹き抜けの二階窓から十分に採光を得ることができ、母屋全体を明るくします。伝統的な設計に自由な発想を取り入れた、明るく家族の住みやすい空間となっています。

柔らかい光を取り入れる

風通しの良いように工夫された吹き抜けの建築です。二階廊下から見下すと土間になっており、事務所と住宅を繋ぐ中間領域となっています。柔らかい色合いを用いた壁や構造的な木材の柱は、採光を調節し柔らかい光を取り入れてくれます。真ん中に土間を設けることと、広く窓を取ることで、外と内との境界が曖昧となった優しい色合いの空間を作り出しました。

大きな屋根の中にダイナミックな空間

こちらは和モダンなガレージハウスです。大きな切妻屋根の下は空間を贅沢に使った吹き抜けとなっています。古くからある町屋の建築様式、土間のような「通り庭」をガレージとリビングの間に設け、家全体が吹き抜けの通り庭とつながっています。シックな色合いで統一された屋内には、掘りごたつやスノコ作りの廊下など癒しの工夫が為されています。日本建築の良さと構造をダイナミックに生かした、遊び心のある住宅です。

自然と和の調和に癒される

こちらの住宅では中庭を含め3つの庭を備えており、どの部屋からも小さな自然を感じられるような設計になっています。中庭の縁側なら、人目を気にせず心を落ち着けてのんびりできます。また日本の伝統建築的な奥まった構造、内に面した部屋の配置は、家族だけのプライベートな空間を守ってくれます。四季折々の自然を生活に取り入れられる小さな庭は、忙しい日々の中で忘れていた時間の移ろいの感覚を再び思い出させてくれるかもしれません。

縁側と庭園

縁側のある日々とはどんなものでしょうか。天気の良い日には日向ぼっこをしたり、雨の日には静かに雨音を聞いたり。夏には夕涼み、冬には閉じたガラス戸から雪を眺めることが出来るでしょう。縁側のある生活は、日々に自然と暮らす楽しみをプラスしてくれます。地域の自然や四季をより身近に感じさせ、住宅の中に瞑想を与えてくれます。日本建築ならではの豊かな感性を生活に取り入れることは、人生により繊細な楽しみを与えてくれるのではないでしょうか。

懐かしさを感じさせる渡り廊下

庭に面した廊下は、なんとも贅沢なスペースです。古くからの日本建築によく見られる様式ですが、ここにも独特な日本の様式美と精神が宿っています。深く張り出した屋根の作り出す優しい採光により、窓貼りでも安心感のある空間が出来上がっています。また奥行きのある構造ながら、日本の風土に合わせた風通しの良い設計になっています。伝統の精神を感じさせる渡り廊下は、新しく便利なもので溢れた現代だからこそ、その機能性と美しさをもって再び賞賛されるのです。

屋根の形を生かした空間作り

築50年の木造平家の住宅を、現代の生活スタイルに合わせてリノベーションした住宅です。天井裏の古い梁や垂木、更に天井も撤去して室内に見せることで、ワンルームの大きな空間を作り出しました。土間や漆喰など日本建築の天然素材を用いながら住宅の補強をし、古い建築の雰囲気の良さを残しながらより住みやすく修繕されています。大きな屋根部分には吹き抜けとロフトを備え付け、木材の味を生かしたダイナミックな空間へと変わりました。

敷地を生かした影のある空間

奥に深い敷地を有効に活かす京町屋の要素を取り入れたというこちらの住宅。ガラス戸の古建具を使用したリビングルームからは、小さな縁側を通して日本庭園を備えた中庭を望むことが出来ます。住宅中央部に中庭を設けることにより、周りの目を気にせずに屋内と外の自然の調和を楽しめ、日本家屋らしい採光を実現しています。奥まった構造に癒される、モダンと伝統が上手く調和した設計です。光と影のコントラストが、より落ち着いた心休まる空間を作り出しました。

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