傾斜地を活用した「小さくて広い家」

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小さくて広い家, Studio R1 Architects Office Studio R1 Architects Office Modern home
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日当たりがよく、眺望が素晴らしいこと、それは傾斜地住宅の最大のメリットです。もちろん、眺望が望めるという事はそれだけ昇り降りのある場所でもありますが、上下層を緩やかに繋げると思うほどストレスを感じないものです。今回の傾斜地に建つ住宅はSTUDIO R1 ARCHITECTS OFFICEの提案によって土地の形状を活かしながら敷地に沿うようにして、施主ご夫婦の対照的な要望をバランスよく取り入れた、子供4人と住まう小さいながらも空間が最大限に広がる「家」となりました。

スキップフロアで繋ぐ、光と空間

配置は階段を中心に室と室を繋げるスキップフロアの内部空間。白い壁とフローリングの映える明るい室内は大きな開口から採光がたっぷりと降りそそぎます。大きな開口をとりながらも外部の視線を濁すように擦りガラスや、目線の異なる開口を機能的に。室を大きく区切るものを排除し、階数を意識させないように徐々に空間を繋げています。

擁壁を兼ねた建物

高低差は6mにもなる敷地に建つ本住宅は、地下2階地上2階の4階建てのようです。地下部分に鉄筋コンクリート構造、上部に木造2階建てとした混構造で建物自体が擁壁を兼ねています。こうした傾斜地を敷地とした住宅では難点となる造成工事も最小限に抑えながら、敷地に見合った室の配置提案でとても住みやすい家になります。また屋上を設けたことにより、見晴らしも抜群です。

可動式の家具でフレキシブルな空間へ

成長と共に要望の変わる子供室は、その時々に対応していくことが望まれます。本住宅は地上階を可能限り間仕切りを無くし、可動式家具が活用されています。可動式によってフレキシブルに空間を変化させることが可能です。将来少しずつスペースにゆとりが出てきたら、夫婦の趣味のスペースとして変化していくことでしょう。

空を切り取る開口

隣地との距離がある程度近くなってしまっても、高低差を利用して室の上部に視線を外しながら充分な採光を取り込む開口を設ける事が可能です。白く明るい室内からは綺麗に切り取られた空のように、澄み切った景色を楽しむと同時に、開放感のある空間です。夜は間接照明のライトが映えるゆったりとした空間へ。

裏庭からの室内

地上階の明るく賑やかな雰囲気のあるダイニングスペースは裏庭と続いており、裏庭開口から対面するリビングの開口へとやんわりと通風が可能です。1・2階を一体的な空間とするとともに裏庭からバルコニーへと外部空間へ広がりを持たせ、傾斜地にありながら小さいけど広く、眺めのいい開放的な住宅となりました。

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