ルーバーからの透け感を楽しむ家5軒!

K.Matsunaga K.Matsunaga
038那須Fさんの家, atelier137 ARCHITECTURAL DESIGN OFFICE atelier137 ARCHITECTURAL DESIGN OFFICE Classic style houses Wood Wood effect
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格子やルーバーは、適度な隙間が心地よい空間を生み出します。遮断しすぎず、オープンになりすぎることがないルーバーは、感覚や細さ、配置の仕方で違った表情を作ることも可能です。日本の伝統的な住宅でも、格子は窓や建具など古来からさまざまな形で採用されてきました。今回はファサードにルーバーを使い、透け感を楽しめる家を5軒ご紹介します。

森にやわらかな明かりをもたらす家

大角雄三設計室が手がけた鳥取県大山の麓にある、別荘地に建つ家。周囲は豊かな樹木に囲まれ、豊かな自然の中にあるロケーションを生かすためにこの家は計画されました。家の全体は格子状の板を使った外壁で覆われています。格子の間は複層ガラスがはめ込まれ、冷暖房の効果を逃さず、自然の厳しい環境から住まいの居住性を守ります。ガラスによってルーバーのみが浮かび上がったように見えることで、周囲の木立に溶け込むような存在感となりました。さらに美しい姿を見せる夜は、ルーバーの隙間から室内の暖かな明かりがもれ、昼間とは違う幻想的な外観となってこの森をさらに彩ります。

小さな街を包んだ家

外観正面全体がルーバーで覆われたこの家は、ふわりとした明かりと中から浮かび上がる小さな家が目を引きます。アトリエを持つ家として生まれたこの家は、周囲を住宅に囲まれプライベート空間の確保が課題でした。MASAKI YAMADA ARCHITECTUREが提案したのは、アプローチまでに路地を設け、外からも室内からも楽しめる小さな庭を作ること。さらにそれを囲む室内を小さな家型にすることで、おとぎ話のような小さな世界が生まれました。ルーバーは外の景色や光を透過しつつも、周辺からの視線を適度に守る効果があります。和室からのぞく小さな樹木や濡れ石は風情を引き出し、この家だけのプライベートで静かな時間を提供します。

那須の森に佇む山荘

保養地として人気の那須高原にある山荘。この地では、夏の涼しく心地よい気候がたくさんの人々を癒します。敷地は広々としていながらも細長く、南北に2本の道路が面していました。夏は心地よい季節ですが、冬はまた厳しい寒さであることも事実。ATELIER137 ARCHITECTURAL DESIGN OFFICEはできるだけ道路面からのプライバシーを確保しつつも採光や居住性を高めるため、大きく設けた窓の外にルーバーを設置しました。室内のプライバシーや日差しをソフトに遮り、なおかつ室内には明るい光と心地良い陽だまりをつくるため寒い季節でも快適に過ごすことができるでしょう。夜はルーバーを通して明かりがもれ、爽やかな森の中に凛とした温もりをもたらします。

木とコンクリートが見せるモダンな家

一級建築士事務所アトリエソルト株式会社が手がけたのは、コンクリートのフレームの中に、ルーバーと板貼りのパーテーションが組み合わされたモダンな家。ルーバーは縦方向と横方向でアクセントが加えられ、4つのブロックに分かれたうち1ブロックは板貼りで閉じられています。コンクリートはクールな印象を持つ素材ですが、木やルーバーのソフトな表情で温もりのあるモダンなファサードに仕上がりました。住宅地にありがちな、周囲は建物に囲まれ、唯一開けている面が道路という環境においても、ルーバーは光の確保とプライバシーの確保が両立できる有用な手法の一つです。

浮遊感のある神秘的でスタイリッシュな家

ライトアップによってダイナミックに浮かび上がる箱が印象的な家です。根來宏典建築研究所はキャンティレバーによって2階部分を浮かばせ、1階を控えめに見せることでこの家のインパクトを増し、限られた敷地内に駐車スペースを確保しました。ホワイトベースの壁面はふんわりと照明を反射し、夜のライトアップをより魅力的に見せます。一部にあしらわれたルーバーは内部の様子をほんのり見せながら、シンプルでモダンなファサードを効果的に彩っています。ルーバーは、昼間は外部からの視線をカットし、夜は漏れる明かりによってファサードに温もりを加えます。

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